門前の小僧の経営学

中小企業経営者・個人事業主の経営学。経営セミナーに参加したりビジネス書を読んだりして「これは!」と思った内容をメモ代わりにまとめています。

    経営セミナーに参加したりビジネス書を読んだりして「これは!」と思った内容をメモ代わりにまとめているブログです。
    ランチェスターやドラッカーが中心になると思いますが、特にこだわりはありません。

    カテゴリ: 経営学雑義

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    ドラッカー曰く、成果をあげるために必要なのは、8つのことを習慣化することであり、必ずしも一般的な意味でのリーダーである必要はないと言っています。(経営者の条件)

    ○○の習慣と言うとスティーブン・R・コヴィー博士の7つの習慣が有名ですが、今回はドラッカーの8つの習慣。
    八つの習慣はドラッカーの著作「経営者の条件」のまえがきで出てきます。
    私がドラッカーの著作の中で1番多く繰り返し読んでいるのがこの経営者の条件ですが、読めば読むほどまえがきだけで十分なんじゃないかと言う気になってきます。

    閑話休題
     
    さて、その8つの習慣とは、
    • なされるべきことを考える
    • 組織のことを考える
    • アクションプランを作る
    • 意思決定を行う
    • コミュニケーションを行う
    • 機械に焦点を合わせる
    • 会議の生産性をあげる
    • 「私は」ではなく「我々は」を考える
    の8つです。

    経営者の条件の中で、
    最初の2つによって知るべきことを知り、次の5つで成果をあげ、残りの1つで組織内の全員に責任感をもたらした。
    とあります。

    その中でも、「なされるべきこと」は「何をしたいか」ではないことに注意が必要です。
    ここをきちんと考えないと、どんなに努力しても成果をあげることはできないとドラッカーは述べています。

    成果をあげるために「なされるべきこと」、考えていますか?

    ドラッカー名著集1 経営者の条件
    P.F.ドラッカー
    ダイヤモンド社
    2006-11-10

     

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    先日、コトラーのマーケティング3.0に触れる機会があったので復習メモです。

    コトラーのマーケティング
    • 機能的価値に重点を置いたマーケティング1.0
    • 感情的価値に重点を置いたマーケティング2.0
    • 精神的価値に重点を置いたマーケティング3.0
    マーケティング1.0は製品の機能や性能に重点が置かれたマーケティングであり、市場は成長期にあることが多いので、機能が優れていれば、つまり良いものを作れば勝手に売れる時代だと言えます。

    マーケティング2.0では、製品が満足できる性能であるとともに、所有によるステイタスや使用感による好み、ブランド・イメージなど、差別化により感情的なニーズやウォンツに働きかけることが重要な段階。

    マーケティング3.0では、マーケティング2.0の感情的な価値に加え、社会的文化的責任や協働と言った精神的な価値を提供していく必要のある段階。

    現在、多くの企業のマーケティングは2.0の段階で、今後は精神的な価値が重視される3.0の段階に進んでいくと言うもの。
    セミナーではここまでしか触れなかったのですが、このマーケティング3.0を構成するのが3iモデルで
    • ブランド・イメージ
    • ブランド・アイデンティティ
    • ブランド・インテグリティ
    の3つ。

    ブランド・イメージは、いわゆる従来のブランド戦略、差別化です。
    ブランド・アイデンティティは、顧客や消費者のマインド(印象)に残るような企業のミッション(企業理念)を掲げることです。
    ブランド・インテグリティは、ブランド・イメージやブランド・アイデンティティに対する消費者の信頼を醸成するための具体的な行動をすること(インテグリティ=誠実さ・統合性)だと言えます。

    マーケティング2.0から3.0へと進化するためには、企業理念が必須となります。
    通常、経営戦略ではポジショニング、いわゆる差別化を重視することが多いですが、マーケティング3.0では経営理念がそのまま究極の差別化となります。

    経営理念は単なるお題目ではなく究極のマーケティングツールとなるのだと、コトラーの3iモデルは示しています。

    経営理念、マーケティング3.0に対応できてますか?

    3i

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    あらゆるマネージャに共通の仕事は5つである。 (マネジメント[エッセンシャル版]/P.F.ドラッカー)

    YOTA85_megatukareta15140305_TP_Vドラッカー曰く、あらゆるマネージャに共通の仕事は5つだそうです。
    • 目標を設定する
    • 組織する
    • 動機付けとコミュニケーションを図る
    • 評価測定する
    • 人材を開発する
    5つの項目、それぞれをどのように解釈するか、実際にどうアプローチしていくかで色々と見方は変わるかもしれませんが、私の経験からも概ねこの通りだと思います。

    ちなみに、私が最初に「マネジメント」を学んだのはドラッカーではなくシステムコンサルタントのトム・デマルコ(の著作)でした。
    トム・デマルコはその著作の中で「正しい管理の4つの本質」として
    • 適切な人材を雇用する
    • その人材を適所に当てはめる
    • 人々の士気を保つ
    • チームの結束を強め、維持する。
    表面だけを捉えるとまったくバラバラのことを言っている様ですが、適切な人材を雇用する(組織する)、人材を適所に当てはめる(組織する・人材を開発する)、士気を保つ(目標を設定する)、結束を強め維持する(動機付けとコミュニケーションを図る)、実際の施策考えるとほとんど同じことを言っていることに気付きます。
    評価測定するという仕事を加えれば完璧ですね。

    そして重要なのは、どちらも「人」に関することであるということ。
    人を活かして成果をあげる(あげてもらう)ことがマネージャーの仕事なのです。

    私がドラッカーを学ぶ前から組織運営で成果をあげてこれたのは、トム・デマルコのおかげだと言っても過言はないと思っています。

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    まず、やろうと思うことですな。 (松下幸之助)

    松下幸之助が系列店の勉強会で、「ダム式経営をやるにはどうしたらよいか?」と訊かれて答えた言葉だそうです。

    質問者からすればもっと具体的なハウツーを聞きたかったのかもしれませんが、、、言いえて妙な回答だと思います。

    成功哲学に「思考は現実化する」と言うのがあります。
    これは一般には「思っていることは本当になる」と捉えられがちですが、私は、「そうなりたい、そうありたいと思うことが現実化への第一歩だ」と言う意味だと思うのです。

    つまり、ダム式経営をするためには、まずダム式経営をやろうと思うこと。それがはじめの一歩だということですね。

    ちなみに、ダム式経営と言うのは、ダムが常に一定の水を貯水しているように、稼働率が100%じゃなくても(主に資金的に)余裕のある経営を目指そうと言うもの。
    稼働率100%は極端にしても、80%以上じゃないと赤字になる経営と言うのはつまりは自転車操業。できれば自転車操業は止めたいですよね。
     
    ダム式経営に限らず、何かを成そうと思ったら、まず「やろうと思うこと」が重要です。
    私はそう思います。

    松下幸之助 成功の金言365
    松下 幸之助
    PHP研究所
    2010-12-18


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    働く者が満足しても、仕事が生産的に行なわれなければ失敗である。逆に、仕事が生産的に行なわれても、人が生き生きと働けなければ失敗である (マネジメント エッセンシャル版/P.F.ドラッカー)

    企業活動を考えた場合、結果(利益)を重視するのか、過程(プロセス)や(職場)環境を重視するのかと言う話になりがちですが、ドラッカーは過程と結果が両立していなければ、どちらが不足しても失敗であると言っています。

    OOK_PAK9V9A6834_TP_V収益(利益)を上げなければ、そもそも組織(会社)が維持できず、福利厚生などを充実させることは出来ません。
    当然、社会への貢献どこじゃないですよね。

    かといって、収益第一主義では必ずどこかに歪みが発生します。そして大抵の場合、その歪みは従業員や顧客に転化されます。

    従業員や顧客に転化すれば、短期的には収益を上げることが出来ても、長期的に組織(会社)を維持していくことは難しいでしょう。
    いずれ、従業員の士気が低下して組織が崩れるか、顧客からの支持を失って市場から退場せざるを得なくなります。

    しかし、従業員満足度のためにコストを掛けすぎることは、これもまた組織(会社)の存続を危うくすることになります。
    特に中小零細企業では、給与や福利厚生など従業員に還元できる資本には限度があります。
    そのバランスを差配するのが経営者や上級マネージャの役割ですが、それだけではやはり限度があります。

    ならば、何を以って従業員のモチベーションを引き出すのか。

    ドラッカー的には、仕事とは「人が働くことによって得られる結果」であり、労働とは「人の活動(プロセス)そのもの」だと述べています。

    そして、人と労働の関係について
    求める結果(仕事)が同じでも、働くリズムやスピード、持続力は人によって異なる。結果を得るための方法も複数存在する。
    人は働くことで何かを成し遂げようとする自己実現の手段である。人は働くことで社会との係わりを持つ。
    労働は生計を支えると同時に、社会の経済活動の基盤となる。
    と言っています。

    この辺りがヒントになるのは確かですが、具体的にどう活動していくべきなのか、経営者の眠れない夜はまだまだ続きそうです。
     

    マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則
    ピーター・F・ドラッカー
    ダイヤモンド社
    2001-12-14


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    はちえんの坂田先生が以前facebookで投稿していた画像です。

    なるほど。

    と思ったので転載。

    992786_671787632834754_411021024_n-400x323
     

    「好き」と「出来る」と「稼げる」が3つ揃って天職。

    深いですね。

    そしてわかりやすいイラストを作成してくださった坂田先生に感謝です。

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    組織といえども人それぞれがもつ弱みを克服することは出来ない。しかし組織は、人の弱みを意味のないものにすることが出来る。 (経営者の条件/P.F.ドラッカー)

    たとえ組織、複数人のチームを組んでも、その人個人の苦手が無くなるわけではありません。
    しかし、チームで活動することでその人の苦手な部分を別の得意な人がカバーすることが出来ます。
     
    チームあるいは組織で仕事を行なう意味はここにあるのだと、私はそう思います。

    B102_enjinwokumuahirucyan_TP_V似たような人が集まってみんな揃って同じところが苦手、ではチームを組む意味は薄れます。
    単なる仲良しグループと良いチームとの違いは、メンバーの苦手をカバーしあうことが出来るかどうかにあります。 

    もちろん、そのためにはチームの構成や運営、いわゆる『マネジメント』が重要になってくるワケですが。
     
    【曰く、組織といえども人それぞれがもつ弱みを克服することは出来ない。】の続きを読む

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    サービススタッフでも職工でも知的生産業務でも良いのですが、いわゆるライン作業(laborer)以外の業務(work)において、その仕事の質を高める方法の1つは属人性を高めることです。

    属人性を高めるとは、「その人でないと出来ない状態」にするということ。

    OOK_KOI9V9A6827_TP_V
    属人性を高める方法のひとつが、組織行動論でいうところの「動機付け」です。
    動機付けというと言葉が硬いですが、要はどうやって従業員のモチベーションをあげるか、と言うことです。
    従業員のモチベーションをあげることで、直接的あるいは間接的に仕事の質を高めることが出来ます。

    この「動機付け」にはいくつかの理論がありますが、マクレガーのX理論Y理論では『職務の拡大(担当する業務範囲の拡大)』がよく挙げられます。
    ハースバーグの衛生理論では『職務充実(責任や権限の範囲の拡大)』がよく挙げられます。
    【仕事の属人性と組織化についての考察】の続きを読む

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    今回のテーマは『まずは与えよ』です。『さらば与えられん』 と続けるとどっかで聞いたことのある言葉になりますね(笑)

    PAK86_hartworyoutenimotu1039_TP_V人生を豊かにする言葉は、多くの場合、ビジネスも豊かにしてくれます。ビジネス(経済活動)とは人と人とが行うものだからです。

    では、何を与えるのか?
    聖書よろしく愛でも良いのですが、今はマーケティングのお話しなのでもう少し形のあるもの、目に見えたり体験できるものが良いですね。

    一般的には無料サンプルとか無料体験、無料小冊子など、商品なりサービスなりを見込み客に『無料で』提供する行為がそれに当たります。

    無料サンプルには『知ってもらう』と言う意味合いもあるのですが、無料の質を上げることで、つまり『無料でここまでしてくれるの?!』と言うレベルを提供することで、お客様に良い印象を与えることも重要です。
    もちろん、商品やサービスによっては完全に無料である必要はありませんが、無料に近いインパクトは欲しいところです。

    人は、他人から親切にされると、何とか親切を返したいと言う欲求が生まれます。
    これは『行為(好意)の返報性』と呼ばれる心理です。

    マーケティング的には代償の先払いとか善意の先渡しという言い方もされますが、無料で質の高いお試し商品やサービスを提供することで、『行為(好意)の返報性』に働きかけるのです。

    大きな意味で言えば、ブログやWEBサイトでノウハウや商品知識を提供するのも善意の先渡しに含まれます。
    まずは、見込み客にメリットを提供し、信頼感や親近感を持ってもらうことがポイントなのです。

    もちろん、せっかく提供するお試し品が無料だからと言う理由で手抜き商品や手抜きサービスであってはいけませんし、押し売りでもいけません。
    下手に手抜きをするとマイナスブランディングになりますので、注意が必要です。

    あなたのビジネスで、あなたから先にお客様(見込み客)に提供出来るものはありますか?

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    簡単に言うと、『値引するより、オマケを付けましょう』というお話。

    AL202syazai420140830163810_TP_Vテレビ通販やラジオ通販の番組で、
    『今なら○○をもう1セットお付けしてお値段そのまま!』
    なんて売り文句を見聞きしたことはありませんか?

    『商品は1個で良いから値段を半額にしてくれよ!』とツッコミを入れたことのある人は少なくないハズ。

    しかし、実際には値段を半額にするより、商品数が倍になったりいろいろオマケが付いた方が売れるそうです。
    人間の心理って不思議ですね。
    もちろん、確保できる粗利も、(原価率にも拠りますが)値段を半分にするよりお値段そのままで商品を倍にした方が確保できる事の方が多いです。

    実際、値引の場合、お客様も「原価を割ってまで値引はしないだろう」と思っていることが多い(もちろん、粗利の確保なんて考えも微塵もないことも多いですが(^^;)ので、値引してもあまり感動は少なかったりします。

    むしろ値引幅がお客様の予想より多ければ、その場では多少の感動を与えることが出来るかもしれませんが、じゃあ、本当の適正価格はいくらなんだ?
    と思われかねません。

    下手をすると、値引することで価格設定に対する不信感や、他所でも売っている商品であれば出所の確かな商品なのでは?といった不安感を与えかねません。

    利益も減って信頼も失って、踏んだりけったりですよね。

    また、安易な値段は、値引以外にその商品・サービスあるいはあなたのお店に魅力がないと自ら公言しているようなものです。
    当然、価格競争になりやすく、適正な利益の確保も難しくなります。

    値引きは体力(資本)に余裕のない中小企業がやるべき戦略でないことは明白です。

    と言うことで、値引をするぐらいであれば何かオマケを付けたほうが、お客様心理的にも利益確保の点からもお勧めです。

    本来は、この『オマケ』を接客の質であったりアフターサービスやオプションサービスと言った内容で充当することが出来れば理想なワケですが。

    もちろん、接客の質やアフターサービスの向上は一朝一夕には行かないことが多いので、まずは負ける(値引する)ぐらいなら何かオマケを付けましょう、と言うお話になります。

    あなたのお店のヒントになれば幸いです。

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