もしドラ(もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら)の続編が登場。

前作よりもより小説度が増しています。
それでいてドラッカーの引用は増えており、ライトノベルを読みながらドラッカーが学べるお得な一冊。引用されるドラッカーの一節すら伏線になっています。
前作もしドラを読まなくても楽しめますが、前作の数年後と言う設定で前作の登場人物もストーリーに絡んでくるので、もしドラを読んでいるとなお楽しめます。

選手が1人もいないのにマネージャーばかりがたくさん集まった野球部が甲子園を目指すと言う、前作以上にぶっ飛んだ設定からはじまり、中盤から終盤に向けてはフィクション(小説)ならではのご都合主義が爆走しながらテンポよく話が進んでいくので、ラストまで読んでいて飽きません。

今回気になったキーワードは居場所と民営化。
もしドラでは「真摯さ」がテーマでしたが、今回は「居場所」がテーマなのかな?

ドラッカーの言う「社会的な位置と役割」=「居場所」を作るためにイノベーションが必要、みたいな。
イノベーションと聞くと難しく考えがちですが、もしイノを読むとイノベーションが身近に、そしてとても重要なものだと認識させられます。

ドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読み直したくなった1冊でした。
文句なくお勧め。
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